沈黙の配信者

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話さないライブ配信という新しい戦略

ライブ配信といえば、配信者が画面の向こう側で視聴者と積極的に会話をし、場を盛り上げるのが一般的です。しかし、私はその常識に縛られない新しいアイデアを思いつきました。それは、「配信中、一切話さない」という戦略です。

このスタイルでは、ホワイトボード、ホワイトボードペン、付箋、ボールペンを活用します。事前に付箋に重要なメッセージを書き込んでおき、それをホワイトボードに貼り付けて情報を伝達します。また、配信中に流している音楽の情報などをその都度ホワイトボードに書き込むことで、視覚的なコミュニケーションを図ります。顔を出す必要もなく、言葉を使わない配信です。


「話す」ことに頼らない新しい挑戦

私はもともと人と話すことや電話でのコミュニケーションが得意ではありません。何もない空間で延々と話し続けることは、私にとって到底できることではありません。もちろん、訓練次第で改善できる可能性はあるかもしれませんが、ライブ配信の世界では競争相手が無数に存在します。

若さや美しさを武器にする人、巧みなトークで場を盛り上げる人──そんなライバルたちを相手にして、同じ土俵で戦おうとするのは無謀です。だからこそ、私は自分が勝てる戦いを選びました。


孫子の兵法を実践するライブ配信

孫子の兵法には、「勝てる戦いだけを選ぶ」という教えがあります。戦いが始まってから勝利を求めるのではなく、あらかじめ勝つ見込みのある戦いだけをする。この教えをライブ配信にも応用しました。

私にとって、最大の敵は他のライバルではありません。それは「私自身」です。また、唯一のライバルは、この世を去った父親だと考えています。士気の高い相手、有利な立場にいる相手には挑まない。複雑な状況や逃げ場のない戦場にも踏み込まない。これが私の戦略です。


ライブ配信の真の目的

私のライブ配信の目的は、投げ銭やギフトを得ることではありません。それらの収益はプラットフォームに中抜きされ、わずかな割合しか手元に残りません。それはまるで安価な下請け業務のようです。私が目指すのは、自分のクリエイターとしての力、思想、哲学、理念を多くの人に知ってもらい、自作曲を広めることです。そして、その中から「私に音楽を作ってほしい」と思ってくれる人を見つけることが最終目標です。


失敗から見出した突破口

以前、TikTokを彷徨いながら、自分の音楽を多くの人に使ってもらえるよう声をかけていた時期がありました。しかし、相手にされることはほとんどありませんでした。それでも、同じように創作活動をしている人々と出会うことができたのは大きな収穫でした。

その後、ライバー事務所に誘われたことで、チャンスが訪れました。事務所にいる多くの人は、自己判断で歌一曲を選ぶことすら難しい場合があります。その中で、自分の音楽を必要としている人に直接届ける方法を考えました。


配信の場を「自分を売り込む機会」に変える

事務所に所属した私は、自分自身の音楽活動をライブ配信を通じて告知しました。すると、誘うまでもなく、「あなたの曲を歌いたい」という人が現れたのです。事務所に所属している以上、自らもライブ配信を行う必要があります。しかし、これを「自分を売り込むためのチャンス」として活用することが、今の私の戦略です。


まとめ

「話さないライブ配信」は、他のライバーとの差別化を図る斬新なアイデアです。このスタイルを通じて、自分の音楽や理念を視聴者に伝え、共感を得ることができれば、単なる配信者ではなく、クリエイターとしての価値を確立できると信じています。

私は私自身の戦い方で、この新しいステージを切り開いていきます。

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